日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部合同学術大会2019を令和元年11月10日(日)、名古屋市立大学薬学部において開催いたします。令和という新たな時代の最初の合同学術大会であり、新モデルコアカリキュラムに基づいた新たな実務実習が始まる年でもあります。そこで今回の合同学術大会のテーマは「新時代の薬学・薬剤師像を考える」としました。

平成の時代は、薬学部と薬剤師にとってはまさに変革と激動の時代でした。6年制薬学教育の導入による教育年限の延長と自己評価・外部評価の実施、薬学部の新設ラッシュ、将来の薬学研究を担う博士課程への入学者の激減など、薬学の教育研究者にとっては過酷ともいえる時代であったかもしれません。一方、教育年限の延長と卒前実務実習の充実により薬剤師の臨床能力は格段に向上しました。その活躍の場は薬局・薬剤部の中からベッドサイドやオペ室にまで拡大し、認定・専門薬剤師制度も定着して病院薬剤師の役割は評価される一方、その責任も大きくなり、薬剤師不足・偏在が顕在化しました。また、臨床現場の教育的負担は増大し、臨床現場から臨床系教員として薬学部へ異動した薬剤師にとっては慣れない教育現場で苦労の多い時代でした。

新時代の幕開けにあたり、今回の合同学術大会が今後の薬学・薬剤師像を考える良い機会になることを祈念しています。平成の時代に始まった変革が令和で大きく実を結ぶように、今一度皆で改革の理念を確認し、問題点を整理する必要があります。そのため本大会では、病院薬剤師と薬学教員が共同でプログラムを企画・運営し、一般演題のほか、特別講演、シンポジウム、東海薬学教育コンソーシアムによるFD企画シンポジウム、セミナー等を通じて創薬からチーム医療に至るまで、薬学が取り組むべきテーマを幅広く取り上げる予定です。多数の方々にご参加いただき、活発な討論をお願い申し上げます。

令和元年5月10日

   


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