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専門薬剤師教育委員会

 ①がん部会  ②感染制御部会  ③精神科部会  ④妊婦・授乳婦部会  ⑤HIV部会

①がん部会 > ①-1.がん部会の紹介
「愛知県病院薬剤師会がん部会」は2014年に発足し、がん薬物療法を学びたい方、専門・認定薬剤師の取得を目指す方、専門・認定薬剤師を取得し更に研鑽を目指す方など、多くの薬剤師を支援する会として活動しています。
当会は、他院の薬剤師との連携や人間関係を構築し相互に切磋琢磨することで薬剤師としてのモチベーション維持に役立つ場、および日常臨床での疑問や相談に対応できる場として、多くの先生方が継続して参加されています。また、経験豊富な運営委員の懇切丁寧なサポートにより、活動の成果を学会発表や論文投稿など様々な形で積極的に発信しています。
【Clinical question(CQ)を解決していきたい方】グループA,B,C

薬物療法において日々遭遇する臨床疑問や問題点を解決する手段として、臨床研究の実施が有用とされています。また、2018年に施行された臨床研究法においては、われわれ薬剤師もより質の高い臨床研究を行うことが求められています。今年度は、これまでに開始した取り組みを継続し、以下の3グループにおいて臨床現場で感じるClinical Question(CQ)をディスカッションし、臨床研究を立案し、文献調査、研究計画書の作成、各施設の倫理委員会の申請、承認後、データを収集し、解析して、CQに対する答えを導いていくことを目指します。臨床研究の組み立てから学会発表、論文作成に至るまでの過程を、経験者からの手厚いサポートにより実現していきます。臨床研究未経験の方、研究テーマはあるが症例数が少ない方など、多施設による共同研究を通じて情報交換しながら、お互いに刺激し合いレベルアップしましょう。

・グループA:がん治療の効果に関する臨床研究
現在グループAには30名が所属し,①肝予備能評価としてALBIスコアを用いた予後予測に関する研究,②オキサリプラチンによる血小板減少のリスク因子に関する研究,③肺がん化学放射線療法後のDurvalumab使用患者における肺臓炎発現に関する研究,④カルボプラチンの投与量設定に関する研究,⑤薬剤師による大腸がん術後補助化学療法のCapeOX療法完遂率向上に関する多施設共同研究(前方視的観察研究)のテーマについて活動を行っています。新たな研究テーマにも取組む予定です

・グループB:支持療法に関する臨床研究
グループBには18名が所属し,①日本人における高齢者がん治療のCARG Toxicity SCORE の検証②がん化学療法患者におけるステロイド累積投与量と糖尿病発症率の後方視的調査など,支持療法をテーマにして研究活動を行っています。現在新たな研究テーマにも取り組んでいます。

・グループC:緩和療法に関する臨床研究
グループCには27名が所属しており、①オピオイド班(ヒドロモルフォンの導入量に関する研究)、②サイコオンコロジー班(がん終末期の精神症状に関する研究)、③ナルデメジン班(ナルデメジンのOS延長効果の後方視的調査)、④ポリファーマシー班(がん終末期のポリファーマシー問題に関する研究)といった、緩和領域における研究活動を行っています。新年度に向けて新しい研究テーマを皆さんとともに考えていきたいと思っています。
【Clinical question(CQ)を共有し学びたい方】グループⅮ

・グループ D Clinical question(CQ)に関するグループ
SGD形式などを取り入れ、参加者それぞれがCQを提示し全員で共有できる情報交換の場として活用することで、診療ガイドラインに準じた基本的な知識の修得だけでなく、臨床の現場で活かせる実践的な内容を学習します。また、医療(薬薬)連携を視野に入れた他職種参加型のWSなどの計画、運営も行います。
【業務に直結するツールを作成したい方】グループE

・グループ E:業務に直結するツール作成グループ
診療ガイドラインは、経験の浅い薬剤師にとって難しいと感じることがあったり、副作用対策や薬物療法の内容が十分ではなかったりすることがあります。当グループでは、診療ガイドラインに沿って薬剤師の必要とする情報をがん種ごとにまとめた「消化器癌Reference book」を作成し、愛知県病院薬剤師会のホームページにて公開しています。また、がん薬物療法における副作用に焦点をあてたツールの作成も検討中です。がん治療に携わる薬剤師の教育や業務支援となるツールの作成に取り組みましょう。